ラルゴ

50歳の元旦にブログ始めます。音楽を中心に書いていきます。これからはラルゴ(きわめてゆっくり)生きていきたいなあ~

たぬき 歌舞伎座 2019.12

先月、埼玉に住む妹と2人で歌舞伎座に歌舞伎観劇に行った

演目は
たぬき
村松風二人汐汲
檀浦兜軍記 阿古屋

ちょうど1年前、初めて歌舞伎を観て、すっかりハマってしまった
深いところは全然わからないけれど、それでも十分楽しめる
なんといっても日本人だからね!
イタリアオペラを楽しむのとは違っている
(オペラも好きだけど)


「たぬき」
流行していたコレラで死んだと思われていた柏屋金兵衛(中車)が火葬場で生き返る
(というか酔いがさめて起き上がる)
「死んだと勘違いするなんて」と、妻に対して怒る金兵衛だが
「そうだ、死んだことにして、妾のお染と人生一から楽しくやり直すチャンスじゃあないか」
と思い直し、こっそりと妾のお染の家に行く
ところが、お染は自分の死を全く悲しんでいないどころか、男までいた!
妻にも妾にも失望した金兵衛は、妾の家に置いていたへそくりを持ち出し、姿を消す


その後、金兵衛はへそくりを元手に生糸の商売を起こし、商売一筋、財を成していく
商売仲間と故郷を訪れた甲州屋長蔵こと金兵衛は、芝居茶屋でお染の兄、太鼓持ちの蝶作に再会する
とぼけ続ける金兵衛(このあたりが実に「たぬき」)
とぼけながらも蝶作に「妹に会ってやってほしい」と頼まれ、ついに妻と妾を連れてほしいと頼む
お寺の境内で待つ金兵衛
(このお寺で、たぬきが逃げ出す騒動がかぶさっていておもしろい)
お染とすれ違う金兵衛
しかし、金兵衛の心は動かなかった
妻のおせきは「金兵衛に似た男になど会いたくない」とけんもほろろな態度
ところが、女中のお島に手をひかれて息子の梅吉がやってきた
梅吉はすぐに「お父ちゃんだ」と気づく
「お父ちゃん」とさけび続ける梅吉の姿を見て、金兵衛は家に帰る決心をした


というストーリー
(ストーリー書くの大変だなあ~筋書と首っ引きだった
分かりやすい話のようでも長いから・・・・)

で、この、金兵衛を中車(香川照之)が演じていて
これが素人目にもすごくよかった
特に、妻も妾も自分の死が悲しんでもらえていない
それどころか「死んでせいせいした」とばかりの2人を目の当たりにしたときのあわれがすごくよかった
本当に話の中に引き込まれていったという感じだった

「たぬき」は新歌舞伎というジャンルらしい
大佛次郎作 昭和28年初演


長くなりすぎたので、続きはまた今度